ペットフード売り場は、さまざまな商品がズラリと並んでいます。パピー用、シニア用、ダイエット用、療養用、アレルギー用など実に多種多様な種類があり、「何を選んで良いか分からない!」とお悩みの飼い主さんも多いはず。そこで今回は、「小型犬用のフード選び」にポイントを絞って、その特徴や与える際の注意点を紹介したいと思います。
小型犬の食べ方の特徴とは
1回の食事でたくさん食べない
体重が1kg~5kgと小柄な小型犬。胃や腸などの消化器官が小さいため、1回の食事ではたくさんの量を食べることができません。そのため、食事回数を1日1回や2回に設定すると空腹の時間が長くなり、血糖値が下がって低血糖になってしまうこともあります。
“食べムラ”が多い
チワワやプードルなどの小型犬に多いのが“食べムラ”。病気や口内の異常が原因の場合もありますが、健康に異常がないのにフードを食べないケースは“甘え”が原因かも。「フードを食べない=より美味しいものがもらえる」と学習しているのかもしれません。
大きなものは喉に詰まる
ワンちゃんは食べ物を咀嚼せずに丸呑みする性質があり、胃腸が小さな小型犬は大きなものを喉に詰まらせてしまう危険性があります。特に気をつけたいのがおやつ用のガム。唾液だけでは溶けずに粘膜に張り付くことがあるので、丸呑みしやすいサイズには注意が必要。

小型犬におすすめのフードと、与え方
小粒タイプで、噛み砕けるもの
小型犬には食べやすく、喉に詰まりにくい小粒タイプがおすすめ。ただし、硬いものを噛み砕くことで歯石を落とす効果もあるので、小さすぎず、噛める程度の大きさが理想的。愛犬が食べる様子を見ながら、丸呑みせずに噛み砕けるサイズや硬さを選ぶと良いでしょう。
1日に3回以上小分けにする
よく、「ワンちゃんの食事は朝・夕の1日2回がベスト」と言われることがあります。小型犬の場合は1回に食べる量が少なく低血糖を起こすこともあるので、できれば食事を小分けして与えると◎。1日に食べる量をきっちり決めて、3食以上に分けると良いでしょう。
“食べムラ”がある子は改善を
甘えが原因で“食べムラ”を起こすワンちゃんには、トレーニングをすることも手。基本として、フードを食べないからと言って決して他のおやつやトッピングを与えないこと。10~20分待って食べなかったらフードを下げ、数時間後に与える…を繰り返してみましょう。

小型犬の食事で気をつけたいポイント
理想体重に応じて食事量を量ろう
ドッグフードを「お皿の半分くらい」と目分量で与えていませんか?運動量が少ない小型犬用のフードはカロリーが高めに設定されているものがあります。間違った量を与えると肥満に繋がる恐れがあるので、しっかりと量って与えることが大切。フードのパッケージに理想体重に対する適量が書かれているので参照に。理想体重が分からない場合は獣医師に確認を。
運動不足傾向にあるので消化にいいものを
室内で生活する小型犬は、どうしても運動不足になりがち。肥満はもちろん、腸の活動が鈍って便秘になってしまうことがあります。運動不足が気になるワンちゃんには、低脂肪・低カロリーのフード、高タンパクで消化の良い馬肉などをトッピングすることをおすすめします。

まとめ
「かわいいうちのコに長生きしてもらいたいから、少しでも良いものを食べてもらいたい」というのは飼い主さん全員に共通する願いだと思います。そこでフードを選ぶ際にはサイズだけでなく、原材料や成分についてもチェックしてみると良いでしょう。合成保存料は使わない、良質なタンパク質(肉など)を含む、ビタミンやミネラルといった栄養のバランスがとれている…といったポイントも押さえながら、愛犬にピッタリのフードを見つけてください。